初稿:2005年3月17日 更新:2018年5月27日(試験問題データアップ、文章手直し)
その時の活動記録です(2005年3月記述)。
今週(2005年3月14日~19日)は定期試験期間になっています。
ペーパル(paperのパキスタンなまり)とうちの活動先では呼んでいます。
日本の養護学校で定期試験というのはまずないと思うのですが、パキスタンではどの障害種の学校でも普通学校と同じような日程で定期試験が組まれていて実施されています。
私のクラス(アート&クラフト)の生徒たちは知的障害のある子どもがほとんど。
筆記試験は適切ではない、と思います。しかし、評価に関して有効な代替提案も当時は思い浮かばず、いちおう形として実施しています。
子どもたちも「ああ、試験だ!がんばんなくちゃ!」って思っている子も多いし、あと試験という意味がよくわかんないけどなんだか学校も早く終わるしいいかなぁ・・・なんて思っている子もいたりします。
試験期間中は12時で子どもたちは下校となります(通常14時)。
試験は以下のような日程で行われます。
月曜日:イスラミアート(イスラームについての知識を問う口頭試問)
火曜日:一般知識(5問程度の一般知識を問う口頭試問)
水曜日:一般知識(3題程度の基礎学力をみるペーパーテスト)
木・金曜日:実技(日ごろの作業活動についてのチェック)
土曜日:Via Voice(←いまいちよくわかっていませんが、会話能力を調べる内容らしい)
日本の方にとってなじみがないのが「イスラミアート」でしょうね。
人口の97%がイスラーム教徒の国パキスタンでは、テストにイスラームの理解を問う科目が入っていることはごく普通のことです。ちなみに私のクラスではこんなことを子どもたちに聞いています。
Q1:ペヘラー カルマ スナーエン!(はじめの祈りの言葉を聞かせてください)
→A1:ラーイラーハ イッラッラー ムハンマド ラスールッラー(神は唯一万能の神でムハンマド(マホメット)は神の使いである)
Q2:カーナー カーネー セ ペヘレー キャー パルテー ヘイン(食事の前に何と言って(お祈り)しますか?)
→A2:ビスミッラー ヒーラフマーニラヒーム
Q3:ディン メン キトネー ナマーズ ホーテー ヘイン(毎日何回お祈りしていますか?)
→A3:5回(でそれぞれのお祈りの名前も答えます)
こんな感じです。
1年半こちらで生活したおかげでこうしたことなら私が子どもたちに聞いて採点することもあったりします。かな~りムサルマーン(イスラーム教徒)になってきました(笑)。
日ごろノートの書き取りを宿題に出している子もいるんですが、そんな何人かの子は最近自分の名前が書けるようになってきました。
自分の名前が書けるって大事なことだと感じます。
↑タラール君(Talal)もその一人で、見本をみながら、自分の名前を一生懸命書いていました。
↑フェザン(Fehzan)君もまた自分の名前を書いているところです。
試験が終わると、子どもたちはしばらくお休みになります。
そして月末に親御さんに来ていただき成績評価をお渡ししながら、懇談することとなります。
パキスタンの学校も日本と同じように4月から新年度のところが多いです。4月になると新入生たちがやってきます。