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あつしさんの快諾をいただきましたので、ここに紹介させていただきます。
なお、他のページへの無断引用などはご遠慮下さいね。
モルディヴ通信 Ocean’s CAFE vol.3-お仕事基礎編-(2003/09/11配信)
皆さんこんにちは。お元気ですか?常夏の国モルディヴからあつしです。
いつも温かいご声援ありがとうございます。離れているのにみんなが近く感じてしまいます。
恐るべし、E-mail!便利な世の中です。
この通信も早3回目。うーん、どこまで続くのでしょうか?早く軌道に乗ると良いですねー。
まずは前回のメール後に寄せられた質問等への解答です。
1: 「モルディヴ人は太っていますか?」
おおっと、いい質問です!核心をついていると思います。
前回はモルディヴのtea timeを特集しました。その中で「モルディヴのお菓子は砂糖と油がたくさん」といったことを書いていたことに対する質問です。
答えは・・・・正解です!
みんなというわけじゃないですが、太っている人は多いですね。
赤ちゃんなんてミルクの変わりにカルサー飲んでいるらしいですよ。
でも、意外に若い人は痩せているんですよ。だんだんと太っていくようです。バドミントンの生徒にも何人か体格の良い子がいますね。将来が不安です。
2: 「モルディヴにいい男はいますか?」
こっちはあまり興味が・・・。おっと、思わず本音・・・いや、冗談を言ってしまった!本当に冗談です。
女性の感覚と男の感覚で違いがあると思いますが、僕は「スゲー格好いい!!!」っていうほどの男にはまだ会っていないですね。
かなり顔立ちが違いますからね。好みによると思います。
濃いアラビア系の顔が好きな人にはたまらない国だと思います。めんこい子どもはたくさんいますが、若い世代にいい男があまりいないところを見ると、どこかで道を外れるのではないかと思います。今後モルディヴ人特集のなかで詳しく取り上げますね。
こんなところでどうでしょうか?何か質問、意見等があったらいつでもメールを下さい。日本語の間違い等もOKです!
それでは今日の話題は「お仕事」。
サブタイトルは~お仕事基礎編~です。
僕の所属している機関は青年スポーツ省バドミントン協会です。
その名の通りモルディヴのバドミントンを管理している協会です。
首都のマーレには「エクエニ」と呼ばれる大きな体育館があります。バスケットとバドミントン専用の体育館です。
コンクリートの床のバスケットコートが1面、その横にコンクリの上に少し板を敷いて、さらにその上にコートマットを敷いたバドミントンコートが4面あります。
バスケットコートは街の中にもありますが(もちろん屋外コート)、バドミントンのコートはここだけのようです。
近くの学校の体育館にもあるようですが、みんなここに来ます。
地方島には体育館なる施設がないようで、バドミントンができる唯一の場所であると言っていいのではないかと思います。
バドミントン協会のオフィスはその体育館の2階にあります。
スタッフは3,4人くらいのようですが、いつもは事務の2人がいるだけです。彼らの勤務時間は朝7時半から昼の2時半までだそうです(昼食タイム無しらしい)。
じゃあ、おれも?ってわけではありません。コーチは別です。
バドミントンにはいくつかのクラスがあります。
1. ソーシャル:毎月お金(1500円くらい)を払って来ている社会人のクラス
2. マミー:いわゆるママさんバドミントン
3. シニア:ナショナルチームから高校生くらいまでの年代。実力は、まぁそれなりって感じですね。 ナショナルチームもまあまあって感じです。うまいんですけどね。
4. ジュニア:中学生くらいなのかな。元気いっぱいです。実力はまだまだって感じです。
5. ビギナー:小学校低学年から、入りたての中学生まで様々ですね。元気がありすぎです。かないません。実力はビギナーです。
バドミントンは朝の5時半から行われています(早っ!!)。早朝はソーシャルの人たちが出勤前に一汗流しに来ています。
8時からはジュニアやビギナー、マミーが来て練習を開始します。僕の仕事はここから始まります。詳しくは後ほど書きますね。
まずは時間帯の説明を。
8時-10時までの練習が終わると午前の部は終了。しばしの休憩になります。
なぜか?
モルディヴは大変暑いため、気温の高い日中にはスポーツをしないのです。
午後は2時から始まります。
午後の部は2時からビギナーで幕開け。学校から帰ってきたキッズで体育館がいっぱいになります。
4時からはジュニアが行われます。モルディヴの学校は午前の学校と午後の学校があるらしく、ジュニアは二つに分かれています。
その後6時からシニアが入り、8時過ぎからまたソーシャルが入ります。
こっちのバドミントンの仕組みはざっとこんな感じですね。わかっていただけたでしょうか?
さて、実際の僕の活動内容です。
僕は1日に1回2時間3コマ受け持っています。
朝8時-10時:ビギナー&ジュニア(1日おきに変わります)
夕方4時-6時:ジュニア
夜6時~8時半:シニア
朝のジュニアは良い感じですね。元ナショナルチャンピオン(先日引退しました)と僕で4人の子どもに教えています。はっきり言って彼らは恵まれていますね。かなり伸びると思います。
何せコーチが良いですから(笑)
朝のビギナーは現地人コーチのイスマイルと一緒に教えています。だいぶん良くなってきましたが、我慢、落ち着きという言葉を知りません。
シャトルを持ったらすぐに遊び始めます。基本を教えることがままなりませんね。イスマイルはディベヒ語をしゃべれるため、彼のいうことはよく聞きますが、僕はしゃべれないのでなめられていますね。態度が悪いです。
そういうやつは容赦なく怒っています(^^;)いえばやるんですが、いわないとやりません。頭が痛くなります。
夕方のジュニアは、まぁビギナーよりは良いですね。話は聞いてくれますが、目を離すと遊ぶところは一緒です。こいつらもよく怒られます。
ですが、素直でおもしろい連中です。
夕方のシニアは結構たちが悪いです。なんていうのかな、プライドが高いんですよね。
実力的にはまだまだなんですが、モルディヴじゃうまい方にはいるので、なんか調子に乗っているって感じです。
仕事が始まってから3週間がたちましたが、その間にたくさんのことに気がつきました。
まず、モルディヴの子どもは基礎練習が大嫌いです。
二言目には「フリータイム」「ゲーム」が出てきます。うまくなる気あるのかよ・・・。さらに、超(!)わがままで、嫌なことはすぐに顔に出して、嫌々やっているという雰囲気を思いっきり醸し出します。しかもきちんとやりません。おいおいって感じです。
二つ目に、お礼を言う、謝る、ものを頼むということが苦手ですね。いつも要求ばかりです。
「コーチ、水」
「コーチ、好きに打たせて」
「コーチ、あいつを何とかしてくれ」
僕がそれに答えたとしても、ありがとうという言葉はありません。
謝るにしてもしかり。まずは言い訳から始まります。
ものを頼む時は、手を出して欲しいものをいいます。
「シャトル(くれ)」
「はさみ(貸して)」
「水(飲ませて)」
おまえらなぁ、って感じです。
また、それに関することなのですが、こっちの子どもたちは大人を敬うという習慣がありません。
元ナショナルチームの人たちが練習に来ても、「ありがとうございます」もなければ、「お願いします」もありません。
現地の先輩に対してもそうであるのですから、コーチの僕に対してもそんな感じです。
片づけるということも知らないですね。シャトルは使ったら投げっぱなし。ですから、コートの周りはシャトルだらけです。
こっちのしつけに原因があるのではないかと思います。
こっちの大人、子どもにめっぽう甘いです。超過保護なんですよね。行き帰りは必ず親が送り迎えをします。あと、基本的に怒られないそうです。
余談ですが、モルディヴでは16歳以下の子どもは法で罰せられません。法で守られているのです。最近では大人が少年を利用した空き巣も増えているそうです(罪にならないから)。
うーん、困ったものだ。
こうやって書くと悪いところばかりだな。
良いところもあります。基本的に素直ですね。ですから行動が読みやすい(笑)挑発すればすぐに食いついてきます。変にすれていなくて、何でも(練習を除く)夢中になって楽しむ姿は見ていて楽しいです。
あと、へこたれません。怒られても怒られてもまだ遊びます。大したものです。けろっとしていますね。
練習の最後にお説教をされても、その後に大きく手を振りながら「コーチばいばーい」といって帰る姿にはたくましさを感じます。
度胸もあります。僕に普通に意見してきたり、「他のコーチを呼べ」って言ってきたりします。怒るを通り越して、感心しますね(笑)
おっと、かなり長くなってしまった。基本的な仕事のこと、子どもたちのことはこんな感じです。
こういう子どもたちに囲まれて日々鍛えられています。少しタフになったのではないかと思います。
次回は「お仕事実践編」です。色々なことがありますよ。その中でも印象的なものを紹介したいと思います。
今回は説明的なものが多くてすいません。以上の内容を知っていてもらうと、次回の内容が理解しやすいと思います。
それではまた。今週は今日で最後です。頑張ってきます!
初版&最終更新日 2003年09月