【2005年10月30日(日)追記】
ラーワルピンディの親戚の家に身を寄せているフェイサル君のご家族とお会いすることができました。
地震当時ご在宅でした。
でも、家が崩れてしまう前に逃げ出すことができ、大きな怪我もなくみなさんご無事でした。
シュマイラさん(フェイサル君のお姉さん)は、仕事やフェイサル君のことで学校(国立障害者職業訓練センター)に電話をしたそうです。
すると、学校の社会福祉担当の方から
「フェイサル君たちがまたこちらの学校で勉強されたいのならできます。もし、あなた(シュマイラさん)が学校で仕事をしたいのでしたら、2000ルピーと安い給料ですが仕事をすることもできます」
と言われたそうです。
「いつまでも親戚の家に住むわけにもいかないから仕事をして別の家を借りるようにしたいのだけれど、2000ルピーでは安すぎてちょっと・・・」とシュマイラさんは考えていらっしゃるようでした。
【2004年11月05日追記】
彼は、お姉さんと一緒にムザッフラバード(アーザードカシミール:パキスタン統治下)という街からやってきた生徒です。
彼の年齢は28歳。
これまで、学校教育を受けたことがなく、ずっと家で生活してきました。
彼を診ているドクターが、この学校のことを知っていて薦めたようです。
それで、10月から1ヶ月程という期限付きで彼はやってきたのでした。
カシミール地方は印パ紛争により、パキスタン支配下(アーザードカシミール)とインド支配下(ジャンムカシミール)に分断された状態が続いています。
イスラマバードから、アーザードカシミール行きのバスが出ていて(約3時間半)、往来は活発です。
しかし、以上のような事情から、中央政府の障害者に対する施策は遅れていて、現在聴覚・視覚障害児のための学校が1校あるだけで、フェイサル君のような知的障害者のための学校はありません。
28年間、家庭以外で教育を受けてこなかったためだと思いますが、言葉は吃音が強くて聞き取れず、100語程度の簡単な単語が話せるほかは「アイヤイアイヤ・・・」と話すことが精一杯でした。
彼が糸を引っ張るということができたので、私が細かい作業をし、彼が上の写真のような作業を繰り返す・・・といった感じで1枚のマットを仕上げました。
おねえさんはフェイサル君に付き添って毎日学校に来られていました。
うちのクラスの生徒の面倒をよく見てもらってとっても大助かりでしたねぇ。
いろいろドタバタしながら1ヶ月が過ぎ、彼がムザッフラバードに帰ることになりました。
それで、おととい(3日)クラスでささやかなお別れ会をしました。
ほんとささやかなもので、ケーキやバナナを食べるというものでしたが。(ローザ(断食)の子には袋に入れて家に持たせました)
こちらの子どもは表彰されることや、賞品をもらうことがとても楽しみです。
最近は「いい子には賞品をあげるよ」と品物で彼らのやる気を出させてやっています(笑)。
毎週、いちばんがんばった子にメダルをあげているのですが、今回はフェイサル君の番ということで。
あ、そうそう、なかなか茶目っ気のある子でして、こんな写真が残っていました。
おもちゃの電卓をカメラ代わりにしてパチリと取っている様子。
お姉さんのシュマイラさんは、ムザッフラバードに帰ったら障害者支援NGOで仕事をすると言っていました。
フェイサル君が幸多き人生を歩くことを願いつつ帰りのバスを見送ったのでした。
コメント
胸が熱くなります。
正月休みにムザッフラバードにいきたいなぁと思っていますが、外国人の入境はパキスタン外務省の許可が要るといわれました。
ま、ちょっと努力してみます。
お元気な様子でうれしいです。
また、学校に通うことが出来たらいいですね。
お久しぶりでーす。
ジョニーさんもお元気なのかな?
日本ではパキスタン関連のニュースも少なくなってます。悲しいですが
また、ひまが出来たら更新してくださーい。
そして、お体お気をつけくださーい
1日の夜行バスでラホールに移動しました。いよいよイードがあすあさってとなり、街を行きかう人や車にあわただしさを感じています。
おかげさまで私は元気に過ごさせていただいております。harukoさん、kyosenさん、お気遣いありがとうございます。
11月中旬までラホールで障害当事者の方が開くセミナーのお手伝いをしたあと、被災した方への支援活動をできるかぎり続けられたらと考えています。
じょにぃさん、お元気でなによりです。
日本では今日イードの礼拝?かなにかあったみたいですよ。さっきパキスタン人の友人から電話だありました。たくさんの人と会えて嬉しいようでした。
こちらの人が言っていましたが、イード初日の礼拝はイスラーム教徒の義務なんだそうです。
ですから日ごろマスジッドに行かない人も行ったりで大変な賑わいのようです。
自粛モードとはいえ、街を歩くの多くはおろしたてのおニューのシャルカミにばっちりアイロンをあてたいでたちで歩いています。
お店でもらうおつりもピン札だったりすることがあります。
こういうところにイードらしさといいますか、お祝いの雰囲気を感じています。