派遣前の準備 : (青年海外協力隊・任地出発前)

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初稿:2003年8月10日 更新:2018年5月15日(章立て、加筆)

派遣に際してJICAから諸費用が支給(国により異なるが数十万円単位)されますので、渡航に関する費用で心配することはありません。

役所での手続き

私の場合は次の通りでした。(以下のことがらは訓練中にオリエンテーションがありますのでご心配なく)

健康保険脱退手続き

協力隊活動中の医療費はJICA(正確には国際協力共済会)から支給されます。ですので、脱退手続きをして余分な保険料を払わないようにしておきます。(現職参加の方の扱い(職員共済など)は関係部署でお問い合わせください)

保険料軽減願い

訓練に入る直前まで私は北海道の養護学校に勤務していました。年収で500万円近くなっていたでしょうか。そして、実家(両親とも無職)に住民票を異動したのですが、それまで月額数千円で済んでいた両親の健康保険料が一気に月額数万円にはねあがってしまいました。理由は、私の教職時代の収入を両親の収入としてみなされたためです。
住民票を移しただけで生計をともにしていなかったので、そうした事情を申告し軽減の処置をしてもらったのです。
同様のケースだと思われる方は、住民票を実家に異動するさいに「分世帯(同じ家に住んでいるが自分が独立した世帯主になる)」の形にするとトラブルは回避されるようです。

住民票の異動

住所をそれぞれの任地(私の場合はパキスタン国イスラマバード市)に変更します。任地の役所に転入届けをするわけではありません。これにより、日本不在時の住民税を回避することができます。

住民税支払い

訓練参加前の数年間は期限付き任用(1年ごとの臨時採用)でしたので、住民税は天引きにならず自ら銀行などに出向き払わなければなりませんでした。例年住民税の納付書は1次隊出発前後の6月7月ごろに郵送されていたので、役所に早めに送ってもらうよう依頼し、退所後北海道にあいさつに行った際に払い込みました。

国民年金支払い

不幸にも活動中に事故に遇い障害者となった場合、その障害の度合いに応じて障害基礎年金が支給されます。支給を受けるためには国民年金の保険料を派遣中も払っておく必要があります。私の場合は派遣中に国内に積み立てられるお金(月額10万円弱)から、その支払いにあててもらうようJICAに依頼しました。必要な書類を添えてJICAの担当部署に送付するということです。

確定申告

訓練前まで(私の場合は3月まで教員をしていましたから)は収入があったわけなので、その確定申告を税務署で行いました。
たいていの場合源泉徴収で多めに所得税は取られているので少々のお金が還付されると思います。

JOCAプロテクション(盗難・火災保障制度)

派遣中に遭った盗難・火災などに対しての保障制度があります。2年間の掛け捨てで5万円・6万円・7万円の3タイプがあります。パソコンが盗難にあうとかなりの損害ですので、おかけになることをオススメします。手続きは所定の振込用紙を持って払い込みに行くだけです。

表敬訪問・壮行会

たいていの場合、表敬訪問は都道府県と市区町村の2回行われます。
訓練中に駒ヶ根・二本松・広尾の同じ出身(都道府県・市町村)の候補生で連絡をとってそれぞれの自治体の担当者と日程の打ち合わせをします。

私の隊次(2003年)では、日程打ち合わせは候補生が行わなければなりませんでした。
日程が決定するとその旨を候補生から各訓練所に報告することになっていました。
訓練終了後早ければ1週間くらいで任地に出発することもあるわけですから、日程決めの際は自分たちの要望を自治体担当者に伝えておくのがよいと思います。
自治体によってはすでに日程が決定していて変更が難しい場合があります。そのときはそれで何とか自分の日程をやりくりしてください。

壮行会はおもにそれぞれの都道府県のOB会OG会が主催して行われているようです。

荷造り(手荷物&小包の仕分け)

<参考ページ>
JP・日本郵便 | 国際郵便の商品・サービス 
https://www.post.japanpost.jp/int/service/index.html
JP・日本郵便:国際郵便・料金・日数を調べる
http://www.post.japanpost.jp/cgi-charge/
航空便・船便・SAL便について料金の一覧が掲載されています。(特別郵袋印刷物についての料金も分かります)
JP・日本郵便:特別郵袋印刷物 http://www.post.japanpost.jp/int/service/s_printed_matter.html
アフリカ・中南米など遠隔地に書籍などの印刷物を送る際にお得な制度を紹介しています。

荷造りについても送り方(方法)のオリエンテーションが訓練所で行われます。
荷物を任地に運ぶ方法には次のような方法があります。

手荷物
一番確実で安心な方法ですね。スーツケースそのものの重さが結構あるので機内持ち込み制限のかかっている航空会社利用の際は気をつけてくださいね。

アナカン
同じ便、または別便で送る荷物です。割高ですが荷物の破損は少ないようです。

EMS
郵便局の航空便小包ですね。パキスタンへの送付によく利用されています。

SAL
両国間は航空便、空港-郵便局間は船便扱いの小包です。EMSより割安です。こちらもよく利用されています。

船便
帰国時に急ぎではない荷物を送るときに利用されています。安いですが紛失するケースもあるようです。

特別郵袋印刷物(とくべつゆうたいいんさつぶつ)
中身が印刷物限定である場合、かなり割安な料金で送ることができます。
航空便・船便・SAL便の3形態があります。
私が利用したとき(2003年)の写真。丈夫な袋に入っています。

特別郵袋印刷物(袋)

民間国際宅配業者
DHLなどが有名ですが私は詳しくわかりません。

持っていくと役立ちそうなアイテム(2018年更新)

ノートパソコン

通信環境が厳しくとも、デジカメの画像保存、報告書打ち、音楽を聴くなど、必須アイテムな時代になりました。

プリンタは必須じゃないけれど、あれば重宝するかなというところ。
私は日本で使っていたプリンタをSAL便で送りましたが、一緒に送ったスキャナともども壊れてしまっていました。(プリンタは現地で修理できてよかったのですが)日本から持ってくるなら必ず手荷物で運ばれますように。

日本以上にセキュリティ対策はしっかりと。
任地で売られているCDにウィルスもたっぷり入っている・・・なんてこともありますし、MLを活用していれば自分のPCがウィルスに感染したことを知らずに他の隊員にウィルスメールを送ってしまい、被害が次々に拡がるということも実際あるからです。

外付けハードディスク

湿気やホコリや虫(アリなど)のせいでPCがダウンする話を他国の同期からよく聞きます。データのバックアップ用にあると便利です。
またはCD-R・DVD-Rなどにデータをこまめにとっておきましょう。

2018年現在ですと、大容量のSDカードもありますね。その方が楽かも。

赴任して1年が経とうとするころ、ふと気がついて目を覚ますとハードディスクから異音が!
そう、データがクラッシュしてしまいました。
大事なデータはバックアップ用にCD-Rに焼いていましたが、画像データはそのほとんどがダメに。
帰国して、データ復旧を業者に依頼しましたが、高額だった上、復旧できたデータもわずかな結果に。

バックアップはしっかりとって!と強くいいたい。

マルチカード(メディア)リーダー

デジカメのメモリーカードを読み取る機器です。(USB接続)
最近はパソコンにカードスロットが標準でついている場合も多いですね。

USB接続のスティックメモリー

手軽に書き込みできるので画像や文書の交換に意外に重宝します。

デジタルカメラ・スマホカメラ

2年間の隊員活動、長いようであっという間に終わっちゃう、と感じる方が多いでしょう。
現地の写真って、活動のはじめの頃、好奇心旺盛な時期にたくさん撮っておくといいかなって思います。
時間が経つと刺激が薄れて、撮らなくなってしまう素材は多いですから。

電池(単3・単4)

アルカリ電池は売っていますが高価な国は多いです。

懐中電灯

現地では停電はよくあります。かさばらないペンライトタイプでもあると重宝するでしょう。

電子辞書・アプリ

報告書書きや任国外旅行などで役立ちます。

変圧器や電圧を一定にする安定器

派遣される任国の電力・電圧事情を訓練所の職員さんや、先輩隊員から聞いていただいて必要なら検討を。
現地の方が安く買えることがありますので(パキスタンはそうです)、事前に調べておくと良いでしょう。

公式行事セット(協力隊ジャケット・ネクタイ・Yシャツ・スラックス)

表敬とかでしか着ないと思いますが協力隊ジャケットは必要。※パキスタンでは女性はスカート厳禁です。
これも、隊員活動終了時に、任国のドミトリー(宿泊所:ある国は)に山のように置いてかれていたりします。

水着

派遣国の女性は大柄なことが多いので、現地で売っている水着のサイズが合わないなんてことがあるようです。

FIRST AID KIT

JICAから支給される携行医薬品&救急セットです。

防虫剤・蚊取り線香的なもの

他国の同期の話を聞くと、隊員みんなが悩まされているのが「アリ」「蚊」「ダニ」です。
アリはすごくて、気がついたら家の中に忍び込み、パソコンの吸気口から入ってショートさせた、という笑えない話もあります。
こうした防虫アイテム、日本製のものは現地の人にあげると喜ばれたりします。おみやげアイテムにも使えます。

ポカリスエット系の粉末

日本は軟水(ミネラル分少なめ)ですが、派遣国の多くは硬水(ミネラル分多い)。衛生的な水でもお腹を壊すことはありえます。

パキスタンでは赴任後1ヶ月くらい猛烈な下痢を経験する人が少なくなく、そのことを「パキ腹(ぱきばら)」と呼んでいました。
そういうとき、こうしたスポーツ飲料系は有効です。下痢になったときに電解質の水分を手軽に補給できますから。
パキスタンでも同様な粉末は売っていました。
はじめは街のこともよく分からないし、日本から送った小包がすぐに届かないこともあるので、手荷物にも少し入れておいたほうが良いようにと思います。

現地の人へのちょっとしたプレゼント

最近、日本に海外から観光客さんが押し寄せるようになり、100均のおみやげアイテムもすごく充実してきました。

それ以外だと、日本製すげぇなぁ、って思わせちゃうもの。たとえば、↑の防虫アイテムとか、シャーペン、ボールペンなどの筆記用具も人気でした。
パキスタンであと人気なのは、甘いけどセンスのいい日本のお菓子、抹茶入りキットカットとか、なぜか柿の種も受けました。

イスラーム圏に赴任される方は、豚肉(エキス)の入った現地の人向けおみやげは避けてくださいね。